診療室から Vol.03 ジェネリック医薬品

乳幼児のタバコの誤飲は年間約6000件にも

ジェネリック医薬品で自分に合った安価で良い薬を

ジェネリック医薬品が 安いのは何故でしょうか?  
 みなさん、こんにちは。今回はジェネリック医薬品(後発医薬品)についてです。  
 読者の中には、「ジェネリックって何?」という疑問を持つ人がいるかもしれません。以前は「ゾロ品」と言われていた薬のことです。しかし、近年はこのジェネリックが注目されています。その訳は、ジュネリックにすると高騰する医療費の負担を抑えることができるからです。  
 何故、ジェネリックを使用すると医療費を抑えられるのでしょうか? ジェネリックは、先発医薬品 (先に開発・販売された薬) に比べて値段が安いからです。  
 では何故安く作れるのでしょうか? 
 ジェネリック医薬品は、すでに薬として広く認められ、使用されている先発医薬品の特許切れを待って、それから同じ薬を作って市場に出すのです。ですから、開発費が要らないために値段が安いのです。  
 では何故、先発医薬品は値段が高いのでしょうか? 先発医薬品は、この世の中(市場)に出てくる、すなわち、私達が薬として服用することを国が認めるまでに、多くの過程を経ています。  
 一つの薬を作るには、薬の候補となる数十万から数百万の化合物の探索から始まり、本当に効果はあるのか、安全なのか、といったことを長い時間をかけて絞り込み、動物実験を重ねます。  
 その上で正常な成人が試験服用し、次に特定の大学などの研究機関で、病気の人に協力してもらっての試験となります。それから、多くの大学や公的機関で使用して副作用などの研究を行ないます。その結果、厚生労働省が認めればようやく市場に出廻り、広告宣伝をして医療の現場に浸透していきます。  
 この間、新しい薬を開発するまでには、莫大(ばくだい)な費用、最低でも数百億円が必要と言われており、時間は約10年の歳月をかけています。ですから製薬会社は、その研究開発費を回収する必要があります。また次の薬を開発するためにも、薬は10年間という特許に守られて値段(薬価)が決められます。  
 値段の違いは先に記したことが基本的な理由です。良品、粗悪品とは無関係です。ジェネリック医薬品を主として取り扱っている会社は、最近では有名人をCMに起用してイメージアップを計っています。また有名企業もジェネリックを作っていますので、有名でない企業との差は薬の質には基本的に関係がありません。  
 薬は、決められた基準の中で製造されています。ジェネリック医薬品は、科学的に先発医薬品と同じ主成分が必要量入っていると証明されていますから、理屈上では質に差は生まれてこないのです。

ジェネリック医薬品に不安を懐くのは何故でしょうか?  
 昨年の春、医療制度が改正されました。そこで処方箋(しょほうせん)に「後発医薬品の変更不可」という医師のサインがなければ、みなさんが薬局で薬をもらう時、同じ成分が同じ量含まれ、同じ剤形の薬に自由に変更できるようになりました。  
 しかしながら、まだジェネリック医薬品に変えることに抵抗があると感じている人が多いように思います。  
 理由を考えてみますと、かつては「ゾロ品」と呼ばれていた二流品という負のイメージが残っており、値段が安いので粗悪品だと思い込んでいるのではないですか。また、先発医薬品は、いわゆる有名な会社が製造しているから安心。一方ジェネリック医薬品は、聞いたこともない会社が製造しているので不安との思いではないでしょうか。

ジェネリック医薬品が 稀に合わないのは何故でしょうか?  
 それでは、何の不安もなくジェネリックに変えてもいいのかと言いますと、注意してもらいたい点もいくつかあります。  
 変更したジェネリック医薬品が、稀(まれ)に自分の体に合わない人や、同じ効果・効能にならないことがあります。「同じ薬なのにどうして合わなかったりするの?」と思うかもしれません。たしかに、ジェネリック医薬品も先発医薬品も、効果を発揮する主成分は全く同じです。  
 しかし、薬の主成分となる化合物の製造方法や、主成分以外に含まれている添加物の量や種類が異なる場合があるのです。主成分の製造方法が異なると、微量に含まれる主成分以外の化合物の種類や量も異なってくることから起こり得ると考えられます。  
 そのために、稀にアレルギー反応(多くは添加されている小麦粉やコーンシロップなど)や、副作用が起こる可能性もあります。また、同じ成分ですから、効果も先発医薬品と同じはずと考えられるのですが、人によっては、同じ効果が得られない場合もあります。  
 さらに、ジェネリック医薬品を専門に製造している会社は、先発医薬品製造の会社に比べ、資本力が小さく、製造能力が十分でない場合があります。そのため、供給量が追いつかなくなることが起き、異なったジェネリックが渡される可能性もあります。  
 ジェネリック医薬品への切り替えを押し進めようとすることは、なにも医療費の抑制だけに貢献しているわけではありません。  
 ジェネリック医薬品も先発医薬品も、売れるようにするために、薬の剤形を服用しやすいものに変更しようと、すなわち、今この市場にある薬を私達のニーズに合わせた型のもの(服用しにくい型や大きさを服みやすい型や大きさ)に変える努力をしています。  
 ジェネリックにすると薬代が安くなるというメリットがありますが、ほかにも、医師・薬剤師と相談することで、しっかりと正しい知識を得ることができます。そうすることで、自分に合った安くて良い薬を見つけられます。  
 しかし、一気に変えるのが不安な人は、主たる薬以外のビタミン、胃腸薬、鎮痛薬などから始められてはいかがでしょうか? 
ジェネリック医薬品は、国が有効性や安全性を認めたものですので安心して利用するといいと思います。


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。